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2025/09/08 17:49
珈琲は、
気持ちがそのまま味わいに映し出される、不思議な力を持っています。
思い出すのは、グループホームでみなさんと一緒に珈琲を淹れた想いで。
豆をミルで挽く音が心地よく部屋に広がり、
その音だけで自然と会話がはじまっていく。
「こうやってやるんだよ」と伝えると、
みなさんは興味津々に、
自分の手で挑戦してみます。
慣れない手つきでハンドルを回しながら、
少しずつ豆が粉へと姿を変えていく。
その小さな変化を見つめる目は真剣で、
まるで豆と心を通わせているかのようでした。
そして、お湯を注ぐ瞬間。
ふわりと立ちのぼる香り、
湯気とともに広がる温もり。
その時の、みなさんの表情は本当に素直で、優しさに満ちあふれていました。
そこには「この瞬間を大切にしている」という気持ちがにじみ出ており、
部屋全体がやさしい空気に包まれていったのを今でも覚えています。
そんな気持ちを込めてできあがった一杯は、
もうただの珈琲ではありません。
驚くほど美味しく、
そして心に沁みる味わいになるのです。
気持ちがそのまま一杯に溶け込み、
心に届く——。
そのことを、私は利用者さんと珈琲を淹れる中で繰り返し実感してきました。
苛立っているときに淹れた珈琲は、
なぜか落ち着かない味に。
逆に、素直でまっすぐな気持ちで淹れたときには、不思議と驚くほど美味しくなる。
飲む人の心にすっと染み渡っていく。
この「気持ちが味をつくる」という感覚を、
みなさんと一緒に生活する中で感じています。
その感覚は、実は珈琲だけでなく、
畑での野菜づくりにも通じています。
菌ちゃん農法で畑をしていると、
土や作物がまるでこちらの気持ちに応えてくれるように感じるのです。
気持ちを込めて土を耕し、
やさしい眼差しで苗を植え、
水をやる。
すると不思議なほどに野菜たちはいきいきと育ち、その姿に生命力があふれます。
逆に、気持ちがどこか上の空のときは、
なぜか野菜の元気もなくなる。
まるで土と“対話”しているかのように、畑はいつも正直にこちらの心を映してくれるのです。
〜焙煎にも気持ちを込めて〜
だからこそ、私は豆選びに強いこだわりを持っています。
市場には数えきれないほどの珈琲豆があります。その中から「本当に美味しい」
と心から納得できる豆に出会うまで、
何度も試し、何度も確かめます。
「これなら大切な人に届けたい」と思える豆だけを厳選しているのです。
焙煎の方法も、
効率的な大量生産の機械ではなく、
あえて手回しロースターを使います。
時間も手間もかかりますが、
だからこそ豆一粒一粒と向き合うことができる。
火加減や豆の色、
香りの変化を感じながら、
注文してくださる方の顔を思い浮かべ、
心を込めて焙煎していく。
それは単なる作業ではなく、
大切な方への贈りものを準備するかけがえのない時間なのです。
お店で一杯を淹れるときも、
同じ気持ちで臨みます。
「美味しく飲んでほしい」という願いを込めて、
カップを手にするお客さまの表情を見ながら注ぐ大切な時間です。
〜自社オリジナル 自家焙煎珈琲豆〜
東ティモールのコーヒー
その時々の状態に応じて、Beans Meister が豆の声を聴きながら焙煎し、その個性を最大限に引き出しています
• 澄んだ味わいとすっきり感
• 華やかな香りと自然な甘み
• シトラス系の爽やかな酸味
• 中深煎りから深入りまで相性がよく、飲みやすさが特徴です。
ブラックコーヒーが苦手な方でも、口当たりが優しく楽しめる一杯です。
豊かに広がる香りと、
心に沁みる深い味わいを、
ぜひご自宅でもお楽しみください☺︎
❤︎Beans Meister Tanabe の心のこもった豆は、
アトリア店舗と無茶苦茶オンラインサイトにてお求めいただけます。
ーBeans Meister Tanabe ー
